「できる食堂」(足立区千住旭町)で2月、東北名物の「いちご煮」試食会が開催された。主催は八戸学院大学。
いちご煮はウニとアワビの吸い物で、青森県八戸市を代表する郷土料理。「いちご」の由来は、煮汁に沈むウニが野イチゴの果実に似ていることから。北三陸地域では、結婚式や正月などの祝い事でよく食べられているという。
同試食会の目的の一つは、食をきっかけに八戸を広めること。同大学の学生らがデザインしたパッケージには、青森県から福島県まで続く太平洋沿岸700キロメートルの道「みちのく潮風トレイル」のスタート地点である種差海岸(青森県八戸市)の写真を使う。
この日試食した「いちご煮」は、「かねと水産」(青森県)の商品。起業家育成に力を入れている同大学では同社と連携しウェブページ制作も行っている。会場では、同社のウニ加工の過程を取材した映像も上映した。
同大学3年の高森洋之さんは「大学帰りに『みちのく潮風トレイル』を走ることが多い。季節により違う顔をみせる点が魅力。今回のイベントで『食』から八戸に興味を持ってもらい、実際に足を運んでもらうきっかけ作りの場になれば」と話す。