東京芸術大学、多摩美術大学などの学生が運営する古民家アートスペース「ココノカ」(足立区千住旭町)で現在、運営メンバーによる作品展「はじめまして、ココノカ展」が開催されている。
同スペースは築75年ほどの古民家を改装し、1階をアートスペース、2階を居住スペースとして利用している。大学生が住み込み、地域に溶け込みながら芸術を発信していこうと、地名の「千住旭町」に含まれる漢字「旭(あさひ)」を「九」と「日」に分けて「九日(ココノカ)」と名付けた。
北千住で空き家をギャラリーとして再利用する取り組みを続けているNPO法人「千住芸術村」の加賀山耕一代表が、古民家の家主から改装を依頼され工事を始めたのがきっかけ。当初は具体的な利用方法を決めていなかったが、内装に関わって東京芸術大学の小林あか里さんから「学生に利用させてもらえないか」と提案を受け、家主からも了承を得て居住スペース付きのアートスペースとして利用することが決まった。
芸術を専攻する学生にとって、銀座などの都心のアートスペースを借りるには金銭的に負担が大きい。そこで、学生たちがアートスペースを運営しながら自分の作品を知ってもらう機会を広げようというこの試みに、東京芸術大学、多摩美術大学、東京造形大学、女子美術大学の学生14人が集まった。小林さんは「運営メンバー以外にも貸し出しをしているので、多くの学生に利用してほしい」と話す。
同展では運営メンバーが手掛けた絵画や写真などの作品を展示する。開廊時間は17時~20時。4月15日まで(9日・10日は展示入れ替えのため休廊)。