足立区のやよい図書館(足立区中央本町3、TEL 03-3852-1433)で11月8日、知的書評合戦「ビブリオバトル」が開催された。
前半は、4人の登壇者がそれぞれ持ち寄った好きな本の魅力・面白さを5分間で紹介。その後、2分間の質疑応答を受け、全ての発表終了後、参加者全員で最も読みたいと思った本を挙手により「チャンプ本」を決定した。この日は、「旧かなの世界・大和言葉の世界を味わってみたい」「古文を読む前に読んでみたい」「実際に読んで旧かなを使ってみたくなった」など参加者の興味を引いた同館の丸山怜依さんが紹介した「旧かなを楽しむ」がチャンプ本に選ばれた。
後半は、中学生からシニア世代までが3つのグループに分かれ、ワークショップ形式で自ら持ち寄ったお気に入りの本を5分間で紹介合った。「緊張した。うまく説明できず、もどかしかったけど、楽しい。また挑戦したい」(中2女子)、「自分では選ばない新しい本との出会いが魅力。図書館なので、チャンプ本や読みたくなった本をその場で借りられてうれしい」(60代女性)と話していた。
ビブリオバトルは小学生から大人まで誰でもできるゲーム感覚を取り入れた書評合戦。テーマは、「人を通して本を知る、本を通して人を知る」と表現されるように、「人と本の出会いの場であるだけでなく、人と人の出会いも生み出すことができるという点が注目を集めている。本来一人で楽しむ読書を、他人と共有することで新たな発見や出会いが生まれ、そこからさらに次の読書体験へとつなげていく、そして図書館の利用増加にもつなげていければ」と丸山さん。
「ビブリオバトルは簡単なルールで、誰でも行うことができる。実際にやってみるととても楽しいと思うので、ぜひ一度体験してみてほしい」と呼び掛ける。
今後も同館では、少人数グループでのビブリオバトルを継続的に開いていくという。