東京電機大学(足立区千住旭町5)で8月7日、「小学生ものづくり教室」が行われた。主催は同大ものづくりセンターとジェイコム足立。
足立区内の小学4年生を対象に開いた同イベント。5300人にチラシを配布し、50人の定員に対して543人の応募があった。
開会式では、柏崎東京電機大学副学長より「一番大切なのは、丁寧に大切に思いやりの心をもって作ること。その次に大切なのが工夫」との言葉があった。
続いて、中村センター長が講義を行った。足立区内には2000を超す工場があり、23区内で4番目に町工場が多いと説明。その後、ミニ四駆の組み立て方法を解説。同大創始者の「技術は人なり」の言葉を引用し、「一つ一つの細かな作業が重要で、最終的に一番大切なのは信頼性」と子どもたちに伝えた。
多目的室に移動し、ミニ四駆作りがスタート。各班に分かれ、同大生が小学生に分かりやすく説明。小学生は、パーツをニッパーでカットしてやすりを丁寧にかけていった。「固い」「難しい。でも、だから楽しい」と感想を話す参加者も。細かな部品を落としてしまい、一生懸命に探す姿も多く見受けられた。集中しながら、自身の作品を作り進めていった。
昼食は学食で大学生と小学生が肩を並べてカレーを食べた。食事中、「将来何になりたいの?」「エンジニア」「僕と一緒だね」などのやりとりも聞こえた。参加していた男児は「給食よりちょっとからかったけど、おいしかった」と答えた。
食事を終え、ミニ四駆を作り上げた後は「ZAQ杯争奪レース」を開催。予選は2チームに分かれ、タイムを計測。上位9人が決勝トーナメントに進出した。優勝したのは竹ノ塚小学校の平井啓太くん。「とにかく『勝ったぞー』という気持ち。負けた人たちも、ミニ四駆の楽しさを知ることができて良かったと思う」と満面の笑顔で感想を話した。
閉会式で、中村センター長は「みんなの集中力は素晴らしかった。講義で話したことを胸に頑張っていた。将来は科学に興味を持って、また一緒にミニ四駆を作りましょう」と呼び掛けた。