北千住にあるインターネット放送局「Cwave(シーウェイブ)」(足立区千住旭町)を拠点に9月から11月にかけて、武蔵大学社会学部メディア社会学科4年の鈴木真衣さんが中心となり、「多文化共生」をテーマにトークライブを放送する。
同放送局は、自らが発信すること、顔の見えるリアルな関係につながること、自分が楽しいと思えることをする、の3つをコンセプトに、多くの人々の自己表現の場としてレンタルスタジオを運営する。イベントなども盛んに行われ、地域コミュニティーの場としての役割も果たす。
今回のトークライブは、多文化共生について多くの人に興味を持ってもらい、行政ではなく地域住民が多文化共生を考え・発信することを目的に、毎回さまざまな在日外国人の日常生活で感じる「ありのままの声」を発信し、日常での多文化共生についてゲストと議論しながら発信していくという。
鈴木さんは、「市民が街の魅力を発見する、発信する、発想する」をテーマに昨年開催された「あだちメディフェス」に参加したことをきっかけに、足立区でのコミュニティー活動に関心を持った。足立区は在日外国人が多く、「あだち国際祭り」のような国際交流イベントを毎年開くなど国際色豊かな一方、民営の国際交流機関が存在していない現状があったことから、鈴木さんは市民主体の国際交流活動ができないかと考え今回の活動を企画した。
トークライブは全3回で、9月~11月の第3土曜の14時~16時の2時間にわたりライブ配信する。9月19日の第1回放送では同大社会学部メディア社会学科のアンジェロ・イシ教授と足立区在住の外国人3人をゲストに迎え、「多文化共生と国際交流の違い」をテーマに議論を交わした。
初回の放送を終え、鈴木さんは「在日外国人側の意見は普段、マスメディアなどではあまり取り上げられないが、今後は地域メディアを活用して、もっと多くの在日外国人の声を発信していくことが必要なのではないかと、改めて感じた」と話す。
次回(10月17日)は「教育支援」をテーマに、第3回(11月21日)は「アートプロジェクト」をテーマにトークライブを予定。ユーチューブやツイッターでも同時配信する。