北千住に「こそだて喫茶『cotoca(コトカ)』」(足立区千住1)がオープンして2カ月がたった。
改田昌寛さん・友子さん夫婦が、祖父母が住んでいた民家を改装して4月に開いた同店。店名は、「子どもと家、子どもとカフェ、粉と菓子」に由来する。
店主の昌寛さんはオーストラリアに語学留学中、日本には無いたくさんのチーズケーキに出合った。そしていつの日か、自身が作ったチーズケーキの店を持つことが夢となった。ところがある日、授乳中の友子さんが乳腺炎になってしまった。このことをきっかけに、食の大切さと安全性に重点を置くようになり、チーズを使わない、豆乳ベースのチーズケーキ「cotoca キューブ」(300円)を開発。チーズなどの乳製品だけでなく、卵、白砂糖、オイル、グルテンも使わないビーガンスイーツだ。
現在子育てをしながら、戸惑うことが多く分からないことだらけだと気付いた2人は「自分の経験を生かして誰かの役に立てたら」との思いから同店を立ち上げた。昌寛さんの夢だった店と、子育て中の母親にくつろいでほしいとの思いからカフェの形態にしたという。
「安心・安全」にこだわった玄米ランチ(1,000円)は、無肥料無農薬の玄米を使用した一汁三菜。乳製品・卵・肉魚、白砂糖は使わず、野菜もなるべく無農薬・低農薬・有機栽培のものを使用。子どもの「親と一緒のものを食べたい」という気持ちを尊重するため「お子さまプレート」(650円)は、大人と同じものを3分の2の量で提供する。
店内には、モンテッソーリ教育をベースにしたおもちゃを常備。「全ての子どもは自らを成長・発達させる力を持って生まれてくる」というモンテッソーリの理念の下、子どもたちが遊んでいる時ややり取りをしている時には「見守る」スタイルを提示する。
イベントや講座も多く用意。「パンツの教室お茶会」「親子で浴衣着付け講座」など多種にわたる。友子さんは「学びたいけど、子どもにつまらない思いまでさせて学びたくなかった。なので、親子で楽しく学べる場を提供したかった」と話す。
2人は「身近に助けてくれる人がいない、子育てを教えてくれる人もいない。そもそも出産まで赤ちゃんに触れることや学べる機会も少ないのが都内の現状」と話す。「子育てを学べる場所と機会を提供したい、親自身も育ってほしいという思いを込めて『こそだて喫茶』と付けた。一緒に勉強しましょう。ぜひ、ゆっくりとくつろいでいってほしい」と呼び掛ける。
営業時間は9時~17時。日曜・月曜・祝日定休。子どもの入場料は1人2時間500円。2人目から半額。0歳6カ月未満は無料。