足立区で税理士をしている田村麻美さんが12月7日、「ブスのマーケティング戦略」(文響社)を出版した。
一児の母であり、現在も大学院に通う女子大生である田村さんの半生と、マーケティング理論、行動提案を組み合わせた同書。
幼いころから自身の容姿にコンプレックスを持ちながら過ごしてきた田村さん。「ブスという一見売り物にならない商品を、どのようにしたら買ってもらえるかを考え、実践してきた独自の戦略を伝えたかった」と話し、「ブスの幸せな結婚とブスの経済的自立」が同書の目的だという。
初めは自身の活動をブログにつづっていたが、ある日そのブログが出版社の目にとまり、2年前に執筆活動を始めた。自身について「平成最後のシンデレラブス」と笑顔で言う。過去を包み隠さず紹介し、実際に行ってきた「ブスの作業31」を収める。リアリティーを伝えたいとの思いから、ペンネームは使わず実名で出版。自身の顔写真が表紙を飾る。
出版するに当たり、夫にも過去を露呈することに。真実を知った夫は「この過去が全てだから、自分を選んでくれた。過去に感謝している」と田村さんに伝えた。その田村さんは「この本は、とても自信を持てなかった子どものころの自分に向けて書いた手紙でもある。ブスだったから努力し頑張ることができた。頑張ったから幸せを手に入れることができた、と伝えてあげたい」と話す。
「容姿にコンプレックスを持っている小中学生の女の子にぜひ読んでほしい。マーケティングも、性教育も学ぶことができる。老若男女の皆さんにも、自身の『武器』を身につけていただくために読んでいただけたら」と呼び掛ける。