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北千住の老舗文具店「トラヤ」、75年の歴史に幕

老舗文具店「トラヤ」2代目の友美恵さん

老舗文具店「トラヤ」2代目の友美恵さん

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 北千住駅東口「学園通り」にある文房具店「文具トラヤ」(足立区千住旭町)が12月31日で営業を終え、75年の歴史に幕を閉じる。

75年の歴史に幕を閉じる「トラヤ」

 同店は1946(昭和21)年、先代の遠藤寅治郎さんが同所で創業した。現在店を営むのは寅治郎さんの長女で2代目の友美恵さん。後を継いで27年。「少しでも、お客さまの役に立てるように。便利なものや面白いもの、ちょっとした探しものなどを、気軽に楽しく買い物をしていただけるように」という経営理念の下、スタッフと日々客を迎えてきた。購入客には割引券を渡すなど、地域住民や近隣の学生たちに寄り添って経営を続けてきた。

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 しかし同店が入る建物を全面工事をするにあたり、年内いっぱいで閉店が決まった。「人々の買い物の形が変わったことも大きな要因」と友美恵さんは話す。ネットでの購買者が多くなった今、追い打ちをかけたのが今年のコロナ渦。「足を運んで買い物に来るお客さんはぐんと減ってしまった」と言う。「人と人との触れ合いがなくなってしまうのはとても悲しい。商売は人々の触れ合いが大切だと思っている」と思いを明かす。

 閉店を発表してからは、惜しむ客が絶えず店を訪れるようになった。「親子3代で通っていた」という客や、「6年間毎年春には新しい鉛筆に名前を入れてもらっていた」という近所の小学校に通う児童も。友美恵さんとの記念撮影を求める客も多い。

 「長い間、ごひいきいただいて心より感謝している。やめてしまうのは申し訳ないと思っているが、皆さまの胸の中にいつまでも残っていてくれれば」と友美恵さん。

 現在は閉店セールとして、店内の商品を20%引で販売している。営業時間は、平日=9時~20時、土曜・日曜と閉店3日前まで=10時~19時。日曜定休。

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