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足立区・北千住にチキン専門店 故郷ソウルと千住に思いを込め開店

自身がデザインしたロゴマークのシャツを着るチェさん

自身がデザインしたロゴマークのシャツを着るチェさん

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 北千住日光街道沿いにチキン専門店「Senju Tori Class(センジュトリクラス)」(足立区千住1)がオープンして半月がたった。

オリジナルのたれを絡めた本場韓国のフライドチキン

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 「日本中をToriこ(とりこ)にする」がコンセプトの同店。来日して22年、足立区に住んで16年になる韓国ソウル市出身のチェ・ソンホさんが開いた。12年前より韓国焼き肉店「炙(あぶ)りな」(千住2)を営んできたチェさん。地元客が定着していたが、コロナ禍で売り上げが激減。「テークアウトやデリバリーを視野に入れ、時代とともに形態を変えていかなければ」と考えるようになった。

 焼き肉店に卸している肉問屋「阿久津ブロイラー」(花畑)に相談すると、「足立区ひな鶏」を紹介された。足立区ひな鶏は毎晩生産地から仕入れ、同問屋で朝に手さばきされた新鮮なもの。この出合いと「小さい頃から慣れ親しんできた地元ソウルのチキンの味を食べたい。しかしコロナ禍渦で帰国もできない。食べられる場所もない。ならば自身で作ろう」という思いが相まって一念発起した。

 足立区ひな鶏を使ったチキンは大きく分けて2種類。炭火にかけてじっくり1時間焼き上げ余分な油を落とし、オリジナルの味付けをした「炭火チキン」と、韓国ならではの調理法で「中はフワッと、外はカリッと」揚げる「フライドチキン」。いずれも、ハーフサイズ=1,880円、1羽=3,680円。「フライドチキン」はおためし4ピース=880円で販売する。

 「炭火焼チキン」は甘辛く仕上げた現地の味「ピリ辛ヤンニョム」「激辛」「塩」の3種類の味を用意。「フライドチキン」は定番のものに加え「ヤンニョム」「ハニーマスタード」「黒みつにんにく醤油(しょうゆ)」「メープルバターガーリック」の5種類を用意。

 平日11時30分~14時はランチタイム。メインにサラダ、スープ、小鉢2品、ライス、ドリンクが付いて980円。取材日のメインは「フライドチキン」、ライスは韓国風のり巻き「キンパ」だった。現在は「チキンの味を知ってほしい」という思いからチキンをメインに提供しているが、今後は夜のおつまみなども増やしていく予定だという。「ゆくゆくはチェーンも展開できたら」と夢が膨らむ。

 看板や店のロゴマークは、韓国でデザインを学んだチェさんが手掛けた。4号沿いにある三角形の立地は「珍しくて面白い」とすぐに気に入った。店名に千住が入るのは「ぼくは千住が好き。今まで営んできた店も何でもないようなところにあるのに、みんなが大切にしてくれてありがたみを感じる。感謝の気持ちを込めたかった」と話す。「新しいこの店でも犬の散歩中の人とかが気軽に声を掛けてくれる。カフェにフラッと立ち寄るような気持ちで、いつでも気楽に来てほしい」と来店を呼び掛ける。

 営業時間は11時~20時

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