千住・足立区生涯学習センター(足立区千住5、TEL 03-5813-3730)で7月22日、小学校1年生から3年生までの児童を対象にした読書感想文教室が開講された。
「夏休みの宿題」に採用されることの多い読書感想文に楽しく取り組めるよう開く同講座は今年で2回目。
「『読む』ことも『書く』ことも大事。だけど、一番大事なのは『考える』こと」と伝えるのは講師で編集者の鈴木亮介さん。「ほかの人の使った表現は使わないこと」をルールに、手に持っているペンを放し、「どうなった?」と児童たちに問いかけると、それぞれ考えながら「ペンが落ちた」「地面に落ちた」「おっこちた」などと回答。鈴木さんは「僕の質問は『どうなった?』だけ。目の位置を「ペン」以外にも向けてみよう」と視点をずらすことを呼び掛けると、「音が鳴った」「手からペンが離れた」「空気をおしわけた」などの多様な表現が飛び交った。
次は、芥川龍之介の「蛙」を一行一行丁寧に読み進める。「読んでいて頭に浮かんできたことをメモするのを忘れずに。感じたこと、イメージ、自分のエピソード。メモでプリントを汚して」。最後に、読書感想文の書き方を指導した。次回の講座では、宿題として児童が書いて来た読書感想文を一人ひとりに添削・アドバイスする。
「単に読書感想文を書くための講座ではなく、モノの考え方や文章の読み方を鍛えることを心がけている」と鈴木さん。「低学年向けの講座だが、何かをつかんで帰ってもらいたいから、そんなに易しい講座にすることは考えていない」とも。以前に講座を受けた児童が再び鈴木さんの講座を受けに来ることもあるという。
同講座の申し込みは終了しているが、他講座の開催予定は鈴木さんのウェブサイトから確認できる。