「コミュニティKoenてらまちハウス」(足立区東伊興4)が3月31日、オープンする。運営は「足立区竹ノ塚ママとベビー・キッズのコミュニティKoen」。
「『うちの子』から『地域の子』へ。地域の顔見知りを増やし、子育てしやすい地域に」との思いで2015(平成27)年から活動している同団体。「いつでも集まることができ、家でもカフェでもなくゆっくりと安心して親子で過ごせる場」を目指し、同団体代表の山本亜紀子さんが立ち上げた。
同施設は同団体が運営する「サードプレイス」。「家でも職場でも学校でもなく、第3の心地よく過ごせる場所を『サードプレイス』と呼ぶ。私たちが考える『サードプレイス』は、親にとっては子育ての『弧育て』を防ぎ、地域とのつながりが実感できる実家のような場。子どもにとっては親から『作られた環境』だけではなく、自分でいろいろな関係性を作り地域の中で育ち学ぶ場を作りたい」と話す。
同施設があるのは元学習塾だった場所。2020年2月、区内で活動する団体「あだち子ども食堂たべるば」代表の川野礼さんから、「地域の方のために使ってほしい空き家がある」と山本さんに話が入った。「たくさんの子どもが通い、地域の人に必要とされていた場所だったという縁に導かれて場を設けることを決意した」と振り返る。寺院が多く立ち並ぶ街であること、元学習塾だった経緯を踏まえ施設名を決めた。
コロナ禍の中でどのような場が必要とされているのかを話し合い、施設内には乳幼児親子が自由に過ごすことのできるスペース「こどま」、地域で仕入れた食材で作るおにぎり屋「にぎりむすび」、女性限定コワーキングスペースなどを用意する。
「オープン当日は『てらまちハウス』のオープンの良き日を地域の方と過ごしたい」との思いから、安全に充分配慮しながら小さなイベントを開催する。密を避けるため見学や買い物、ワークショップのみとし、それぞれの部屋は開放しない。10時からは、尾崎藍写(あいしゃ)さんがオープニングピアノ弾き語りを披露し、11時~16時は45分交代でキッズや親向けワークショップを事前予約制で行い、「パソコン」「SDGs」「漆喰(しっくい)」を学ぶことができる。屋外では陶器市、デザートやおにぎりなどの販売、ヨーヨー釣りも行う。
「『てらまちハウス』が、人とのつながりが実感できる実家のような場であり、人に頼り、助けあいながら過ごせる場になりますように。子どもが地域の中で育ち、学ぶことのできる、そんな場所を皆さんで作っていきたい。イベント当日は庭にベンチを用意する。買い物を楽しんだりおしゃべりをしたり、お越しいただいた皆さまが、人とのつながりを楽しめる時間になれば」と山本さんは参加を呼び掛ける。
開催時間は10時~16時。入場無料。