北千住にある「ほんちょう商店街」で10月14日、「こども大名行列」が開催された。
江戸時代、日光街道の一部として多くの旅人や大名行列でにぎわった旧日光街道に位置する同商店街。歴史あるこの商店街を、大名行列の仮装をした子どもたちが練り歩いた。今回が初の試みとなる。
「こども大名行列の心得」として、参加を希望する子どもたちに事前に条件が2つ提示された。一つ目は「みんな笠をかぶること」。笠以外にも、かんざしやちょんまげも推奨。浴衣や法被、甚平も勧められた。二つ目は「関所手形をもっていること」。リーフレットに印刷された関所手形に記名し、商店街の担当店舗でスタンプを押してもらう。この関所手形が参加証となり、参加者がもらえるお菓子との引換券にもなった。
当日は、それぞれ工夫を凝らし大名行列の仮装をした子どもたち約100人が東京芸術センター前広場に集まった。頭に千住名物「千寿ネギ」のちょんまげをのせた「葱侍(ねぎざむらい)」が子どもたちを先導。「お殿様のおな~り~、下へ~下へ~」の掛け声とともに商店街を練り歩いた。子どもたちは2カ所の関所で手形を見せ、「褒美」としてお菓子を受け取った。
事前応募の抽選で選ばれ駕籠に乗せてもらった、町内に住む小学4年生のグレイ蓮悟さんは「楽しかった。少し揺れて怖かったけど、大名の気分が味わえてうれしかった」と息を弾ませた。ゴール地点には大きなアンパンマンの模型を設置。小さな親子連れを中心に撮影の列ができた。
イベント発起人の久保田博利さんは「旧日光街道にあるという歴史ある商店街の特性を生かさないともったいないと感じていた。歴史を感じながら、家族みんなで楽しめる手作りのイベントをずっとしたかった」と話す。「多くの方が楽しそうに参加してくれて良かった。今後も10月10日を『千住の日』とすることを目指して、この時期にイベントを続けていきたい」とも。