東京未来大学(足立区千住曙町)とフローズンデザートの卸売り販売などを行う南商事(愛媛県松山市)とが連携して、子どもたちにアイスクリームの魅力を楽しく伝える絵本を制作し、7月20日に同大キャンパスで開催された「第5回こどもみらい祭」で200部を配布した。
今回の産学連携プロジェクトは、プレゼンテーション大会で最優秀賞を受賞したチームの「絵本を通し、アイスクリームを提供“皆一緒”に“笑顔”で食べる楽しさや“懐かしさ”を子どもや親に感じてもらいたい」という思いと、同社の「思い出に残るアイスクリームを提供する会社でありたい」という企業としての考えが一致し実現した。
絵本制作は、学生チーム(本学こども心理部2年生)が、企画立案からキャラクターデザインまで手掛け、ストーリーの構成は、「児童文化・文学」が専門の同大こども心理学部佐々木由美子教授が監修。5月9日の「アイスクリームの日」には、絵本制作に先駆け、絵本のストーリー案を元にした紙芝居を作り、ひらがなのツリーほいくえん(墨田区)で園児へ向けに紙芝居イベントも行った。
イベント当日は、絵本をテーマにした遊び体験や、ティアラ・王冠&ステンドグラス製作体験、小学生による手作り商品販売、地域とのコラボ出店として、メーク体験(東京ビューティーアート専門学校)、駄菓子販売(駄菓子研究会)、手作りパン販売(綾瀬ひまわり園)なども行いイベントににぎわいを見せた。
こども心理学部心理専攻2年の川端智瑛さんは、「絵本では主にイラスト部分を担当した。時間の限られる中、メンバー全員が真剣に取り組み、やり応えのある環境が生まれた。絵本を手渡した際に頂いた感謝の言葉や、本を広げる子どもの姿にたくさん励まされた。貴重な経験をありがとうございました」と話す。
同学部の村松萌さんは、「自分たちが一から作り上げた絵本をお祭りで配布して、子どもたちが手に取り、帰り際に『面白かった』と言ってくれる子までいた。その言葉と満面の笑みがとてもうれしかった。残念なことに、イベント来場者数(790人)に比べて、絵本の配布数は200冊で、配布できなかった子どもたちが多くいた。機会があれば、多くの子どもたちに絵本を届けていきたい。」とも。