足立区生物園(足立区保木間)が4月9日、オンラインショップを開設した。
同園は新型コロナウイルス拡大防止のため、1月9日から現在まで休園が続いている。ネットで園の様子を配信していたが、商品やサービスは提供できなかった。「来園いただけない状況でも、せめて当園のオリジナル商品を提供できればと思いオンラインショップを開設した」と同園広報担当の大川尚さんは話す。
オンラインショップでは昆虫や哺乳類など、さまざまな生き物を使った同園ならではの「こだわりが詰まった」グッズを用意した。
「ぬけがら」シリ―ズでは、形や模様がじっくり観察できるようなケースを選んだ。「この殻を脱いだ生きものはどんな成長をしたのだろうと興味を持ってもらいたら」と製作スタッフの綱島歩美さんは話す。「部屋に飾ってもおしゃれに見えるように、とも考えた。生き物なので全て一点物。数個並べて飾っても個体差があってかっこいい」と続ける。「『ヘビのぬけがら』は購入した方に自由にアレンジしていただたい。額に入れて飾ったり、切って財布に入れたり…」。生物園で飼育しているさまざまなゴキブリの中には、きれいに脱皮する種がおり、「せっかくなら、ぜひお客さまに見てほしい」との思いから「ゴキブリのぬけがら」も用意作。「抜け殻を通じて、ゴキブリに興味を持ってもらえたら」とも。
足立区内の企業「ニットキュア」(千住仲町)と連携して製作した「生物園の羊さんグッズ」は、同園で飼育している羊の毛を使ったもの。「園で見た羊の毛を使うことで、園での生き物との出会いをいつでも思い出してもらいたいという気持ちを込めた」という。
クラ工業(梅田)は「蓄光で光る!ホタルトートバッグ」を製作。反射や蓄光印刷技術を駆使し、ホタルの「光る」特性を再現。「幸せのいきものたち」は、Crista(西新井1)と製作。生きものたちのフォルムとだるまの丸みを生かした。
長期休園の現状を受けオンライン限定の「生物園応援グッズ」も販売を開始。「生物園応援いきものマスク、Tシャツ」は「K-Dash design」(六月1)と製作。「生物園が好き、応援したいと思ってくださっている皆さまに向けて作った。園で飼育している生き物の中から、デザイン性のある生き物を選んだ。長く続マスク生活の中、このマスクを身に着けることで少しでも気分が上がってほしい」。同園のシンボルである「ステンドグラスチョウ」やゴキブリの飼育を担当しているスタッフが生み出したのキャラクター「ごきりん」など、オリジナルの商品が多いのも特徴。
7月31日までの期間限定で「陸水空完全制覇ケラ」も販売。昆虫飼育スタッフが自ら撮影した写真を元に、細部までこだわったイラストを描いた。「一味違う個性をアピールしたい時、何かを完全制覇したい時などに着てほしい」
大川さんは「『長く休園しているので、わずかでも応援できれば。頑張ってください』という、ありがたい言葉を頂いている。人気の生き物マスクからマニアックなTシャツまで、オンライン限定の応援グッズを購入いただくことで、生物園を応援いただければ」と利用を呼び掛ける。