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休園中の足立区生物園でオオカンガルーの赤ちゃん誕生

袋から顔をのぞかせる赤ちゃんカンガルー

袋から顔をのぞかせる赤ちゃんカンガルー

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 足立区生物園(足立区保木間2)で1月8日、オオカンガルーの赤ちゃんが誕生した。

赤ちゃんを袋に入れたお母さんカンガルー「ワッカ」

 足立区と姉妹都市である豪ベルモント市にちなんだオーストラリアの生き物を紹介するため、同園では2012(平成24)年、オオカンガルーのオス「カンタ」の飼育を開始。2歳で同園にやって来たカンタに「いつかお嫁さんを…」と飼育員らは考えていた。その矢先の2018(平成30)年9月、開園25周年を迎えた同園に、埼玉こども動物自然公園からうれしいニュースが届いた。お祝いとしてメスのオオカンガルー「ワッカ」(10歳)が贈られることになった。しかし、カップリング成立は簡単ではない。飼育員は動物たちが出会うプロセスに細心の注意を払った。出会った動物同士が、けんかにより命を失ってしまうことも考えられる。そこで、少しずつ距離を縮めていくためのお見合い用の大きな柵を作るなど、同居までにさまざまな工夫と努力を重ねてきた。

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 同居開始から2年たった昨年10月初旬、ワッカのおなかの袋が動き始めた。同園広報担当の大川尚さんは「そこから約3カ月でかわいい顔を見せてくれた時の喜びは言葉では言い表せないもの」と感動を表す。「しかし、喜んでばかりはいられない。おなかの袋から落ちてしまった場合、育児放棄、最悪の場合はそのまま死亡してしまう可能性もある。そうした場合、すぐに人工飼育に切り替えられるよう飼育員は常に気を張って準備している」と続ける。

 赤ちゃんオオカンガルーの名前はまだ付いていない。「今後臨時休園が明けた際に、来園者投票などで決めるのが理想と考えているが、今の段階でそれを公表するのは難しい」という。

 大川さんは「昨今コロナ禍で暗いニュースが多く報じられており、当園も緊急事態宣言に合わせて臨時休園を余儀なくされている。休園の最中だが、今回の明るい話題で区民の皆さまが笑顔になってくれれば。皆さまに赤ちゃんを公開するのはまだしばらく先になりそうだが、順調に育っていけば今年の秋くらいまでは袋の中にいるかわいらしい姿を見られるかもしれない。再開園した際にはぜひ、オオカンガルーの新しい家族に会いにきていただければ」と呼び掛ける。

 2月7日まで臨時休園中だが、SNS、ユーチューブなどで赤ちゃんカンガルーの配信を予定している。