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北千住「海坂の風」が1周年 夫婦で開業、山形と韓国の料理を提供

北朝鮮の味を再現した「本当においしい冷麺」

北朝鮮の味を再現した「本当においしい冷麺」

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 山形と韓国の料理を提供する北千住の「海坂の風(うなさかのかぜ)」(足立区千住2、TEL 03-6869-1818)が8月で1周年を迎える。

店を営む御代田さんと玉花さん

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 昨年8月に御代田(みよた)利克さん、金玉花(ぜんうおっか)さん夫婦が開いた同店。店名の由来は、山形県鶴岡市出身の小説家・藤沢周平さんが作った架空の地名「海坂藩」。この地名を元に同市出身の利克さんが名付けた。

 利克さんは同市で3代続くそば屋を40年継いできた。ある日、旅行で同市を訪れた中国生まれ、韓国国籍の玉花さんと出会った。結婚して10年を迎えた昨年、「東京に店を出したい」という玉花さんの長年の夢をかなえた。

 オープン当初は、利克さんの出身である庄内地方の料理だけを提供していたが、やがて玉花さんの出身である韓国や中華料理も提供。それぞれの故郷を懐かしむ客が多く足を運ぶようになった。チェーン店の味に飽きた、日本酒にこだわりを持つ客も多いという。

 カウンターに並ぶ日本酒は全て純米吟醸。利克さんのお薦めは「俵雪」「くどき上手」「白露垂珠」(以上1瓶900円)。いずれも鶴岡で造られたものだ。

 合わせるつまみは利克さんが山形の旬のものを吟味して取り寄せる。「本場鶴岡のだだちゃ豆」「幻のプルプルジュンサイ」(以上600円)、「山形牛肉じゃが」(500円)、「山形県長井の馬肉屋さんが3か月かけて畜養した柔らか美味ぜったいおすすめの馬刺し」(1,500円)。いずれの料理も素材の味を生かし、シンプルに仕上げる。

 玉花さんが中国から買い付ける春雨を使った「チャプチェ」(800円)、手作りする「キムチ」(500円)、肉を使わずにエビとニラで作る「ギョーザ」(5個600円)も並べる。

 ランチメニューは、スパイシーに味付けたチキンにチーズを絡めた「チーズ火鳥」、豆腐とアサリを煮込んだ韓国料理の「スンドブチゲ」、肉や野菜を炒めてダシの利いた卵でとじた丼「うなさか販」(以上800円)などが人気だという。全てに玉花さんが作るキムチと、利克さんがそば屋時代からの腕を生かした庄内地方のみそ汁が付く和韓折衷料理だ。

 夏のお薦めランチは「本当においしい冷麺」。北朝鮮で食べた冷麺の味を、玉花さんが日本人の口に合うよう再現した。牛肉などを煮込んで作る澄み切ったスープは仕上がるまでに3日間かかるという。

 利克さんは「私たち夫婦のふるさとの味をお届けしている店。気軽に足を運んでいただき、いろいろな味を楽しんでいただけたら」と来店を呼び掛ける。

 営業時間は11時~14時(ランチタイム)、17~22時30分。

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